- 2020-1-25
- その他・雑談
こんにちは、中西です。
ここ数日のメルマガでは、新型肺炎について私なりに集めた情報と考え方をお伝えしています。
残念ながら状況は全く良くなっていません。むしろやばい状況がどんどん顕在化してきてる感じです。今のところ安心できる要素は限りなく0。
連日感染者数が増えていますが、ふと2003年に流行したSARSの感染者の推移が気になり調べてみました。
この原稿執筆現在で当局の発表では感染者数は1300人ということですが、昨日紹介したようにロンドン大学の専門家チームの調査によると「少なくとも4000人」がすでに感染しているとのこと。
また北海道大医学研究院の西浦博教授(理論疫学)らが24日に医学専門誌に発表した内容は、「中国で5500人」となっていました。「少なくとも4000人」とだいたい数字が一致しています。
その調査結果に合わせ、私は本日SARS が5500人に達するまでどれくらいだったか調べたところ、流行しだしてから「約半年」かかっていました。
あくまで中西の見解ですが、中国国内で現時点で(少なくとも)5500人を超えているというのはほぼ間違いないと考えられるので、簡単に言うと
「 SARS が約半年かけて至った感染者数を、新型肺炎は約2ヶ月弱で至っている。
ざっくり3倍程度のスピードで急拡大している可能性が高い。」
・・・となります。
しかし「現時点で中国で5500人」というのは実はかなり甘かったようです(゚o゚;)
SARSの専門家で感染源を突き止めた香港大学教授管軼(グアン・イー)氏が武漢で視察し、絶望的な様子を語っている記事がありました。
その記事からポイントだけ抜粋します。以下すべて第一人者の管軼(グアン・イー)氏の言葉です。(興味のある人は記事全文を読んでみるといいと思います。絶望的な気分になっても知りませんが(。´Д⊂) )
<香港大学教授・管軼(グアン・イー)氏の見解>
「武漢は既に制御不能だ」
「控えめに言っても、今回の感染規模はSARSの10倍以上になる。」
「これまでどんな感染症でも、食い止める方法があると思ってきたが、今回は無理だ。恐ろしい」
「武漢の肺炎は潜伏期間が1週間ほどあり、軽症患者も多いため、感染者を発見するのも難しい」
「感染拡大のタイミングは既に逸している。武漢市の多くの若者がすでに帰省や旅行で武漢を離れており、多くの潜伏期にある感染者とともにウイルスが全国に移動している。25、26日ごろに発症者がさらに増えるだろう」
参考:「新型肺炎の感染規模はSARSの10倍」香港の専門家、「武漢はすでに制御不能」と絶望
・・・ということで、管軼(グアン・イー)氏は武漢から逃げてきたという話。
一昨日ぐらいのメルマガで武漢の現地の医師の見解として「SARSの感染者数はとっくに超えている」という話がありました。
ちなみにSARSの感染者数は8200人です。 管軼(グアン・イー)氏の言うとおりこの「控えめに言っても10倍以上」になるとしたら、
今回の感染者は「10万人ぐらい」の規模になる、ということになります。
潜伏期間の長さ、自覚できない無症状のバターンもあること、東京と同じ人口の武漢が完全封鎖という最終手段が実行されていること、中国政府は平気で数十分の1に過小評価することなどを考慮すると、
「感染者数が10万人に到達する(SARSの10倍以上)」
というのは、全然リアルにあり得ると思います。
そしてもしこの推測の通り(かそれに近い状況)だとしたら、短期間でネズミ算式に感染者が異様なスピードで増えて行く可能性が高くなります。
同じネズミでもミッキーは超かわいいのに、こっちのネズミは最悪です。笑えないのは分かっています。
数日前から何度もこのメルマガで書いてますが、普通に論理的に導き出される結論として、
1月24日の春節で大量に押し寄せてきた中国人の訪日客に感染者がいるとして(実際いましたが)、
潜伏期間を考慮すると、早ければ1月末あたり、下手をするとこの週末か週明けすぐ(18日から来ていた国内感染者も出たので)に、
国内で普通に暮らす日本人に感染者が増え始め、2月上旬頃にはどんどん国内在住の日本人の感染者のニュースが増え、
軽くパニックになり、銀行の取り付け騒ぎのようにスーパーから食べ物・飲料が消え、マスクがどこにも手に入らなくなり(今まだどこでも売ってます)、
何と言いますか、国内が騒然とした状態になるんじゃないかと。
ちなみに個人的に唯一のちょっとした希望としては、今のところ死亡が確認できた人は高齢者や持病抱えていて体が弱っている方が多いことです。
それを希望と言うと不謹慎かもしれませんが、状況を俯瞰的に分析する上で、年齢や健康状態に一切関係ないよりは「相対的にまだマシ」という意味です。
何度も書いていますが、こういう緊急時は(本当は日常的にですが)以下の点に注意しておきましょう。
「想像力の欠如」(情報不足ではない)
「正常性バイアス」
「同調性バイアス」
正解は誰も教えてくれません。誰も正解なんて知りません。誰も指示なんてしてくれません。そんなのを待っていたら本当にヤバい時にみんなと一緒に・・・・
玉石混交の情報を収集し、それをもとに自分の頭で考え、自分で判断し、たとえみんなと違う行動をとることになっても恐れない。
私はそんなことは日常茶飯時でずっとやってきました。だから今回も普通に対応できます。
前回からの繰り返しになりますが、「資本主義社会で生き残る人」と「パンデミックに生き残る人」は、大体重なると私は思います。
こんなこと言うと怒られそうですが、今回の事案は、私は資本主義社会で生き残るポイントを伝えるための、絶好の機会だとも考えています<(_ _)>
それではまた。