- 2011-6-20
- 志望校・進路の決め方, 未分類
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
前回、「志望校の決め方」というものについて、
私の周りにいる生徒さんとのやり取りを元に少しばかりお話したのですが、
その後いただいたご感想を見ると、思ったよりもご要望が多かったので、
もうちょっと詳しくお話しようと思います。
<前回の記事>
間違いだらけの「志望校の選び方」
といっても、先にお伝えしておきますが、これは私なりの決め方ですので、
この決め方を参考にして、最終的にはあなたの自己責任でお願いします。当たり前ですけど。
ただ、私なりの決め方といっても、すでに20名ほどの方と1人2時間以上におよぶやり取りをした上で、
志望校選びをテーマに話した生徒さん全員が、ものすごくやる気に火がついた状態になってくれましたので、
まあ、それなりに効果はある方法だと思われます(笑)。
では、本題。
「志望校の選び方」の基準は、複数あります。
が、いずれの基準で選ぶ場合も、共通したポイントがあるのです。
その共通した「あるポイント」が、はっきり言いまして、すべての鍵を握っています。
そして、そのポイントこそが、多くの受験生、はたまた学校の先生にとってすら、
デッカい落とし穴(゚o゚;)
になっていることに、私はある時気づきました。
では、結論から言いますが、その「志望校選び」の最大のポイントというのが、こちら。
「理屈」ではなく、「感情」を優先する
ということです。
・・・はい、たぶんまだ意味不明ですね(笑)
別の言い方をしましょう。そのポイントとは、
「確率」ではなく、「可能性」を優先する
ということです。
・・・はい、まだ意味不明でございますね(^^;)
では、3度目の正直。いや、「仏の顔も3度まで」でしょうか。。(早くしっかり言えよという皆様の心の声が。。)
このポイントを一番具体的に表現するなら、たぶんこういうことです。
「行けるかどうか」ではなく、「行きたいかどうか」を最優先にする
ということ。
ようは、たったこれだけなのです。たったこれだけのことなのに、
すっごく多くの人が、このポイントに悩んで袋小路にはまっていらっしゃるように私は思います。
ようするに、その大学に
「行けるかどうか」
で選ぶというのは、「確率」で選んでいる、ということです。
これは見方を変えると「理屈」で選んでいる、とも言えます。
この基準で選ぶと、ものすごく高い確率で後悔します。合格しても、落ちてもです。
そもそも、
「行けるかどうか」を最優先の基準として選ぶ
というのは、「現状のレベル」からの志望校選びです。
ここには「自分が成長すること」は、ほとんど見込まれていません。
これを基準にアドバイスをする学校の先生が非常に多いことを、生徒さんとのやり取りを通して私は知り、激しく衝撃を受けました。
「君は今この偏差値だから、○○大学にしなさい」
「志望校を見るとK大志望ということだが、君は国立大学を目指しなさい」
こんなアドバイスが、あっちこっちの学校でなされているようです。
これが本当だとしたら、その先生は生徒の可能性を信じていないか、
生徒がその大学へ合格するためのアドバイスをする自信がないか、
その両方か、でしょう。あるいは、変な常識に染まってしまったか、です。
私はそれを生徒さんに聞いて信じられなかったので、そういった話が出るたびに、念入りに
「本当に先生はそれだけしか言わなかったの?もっと君のことを考えて、深い意味で言ったとかじゃないの?
他にも何か言ってなかった?」
と、しっかり確認をとるのですが、残念ながらただそれだけのアドバイスである場合が大半でした。
聞くと
「先生は不合格者を出したくないから、確実に合格できるところしか進めないです(T_T)」
みたいな話も少なくないです。
ひどい場合だと、
「お前に○大学なんて行けるわけないだろう!」
なんて、アドバイスがあったことも聞きました。
そういえば、前回の記事のコメント欄にもそんな話をしてくれた生徒さんがいましたね。そのコメントはこれ。
—–引用ここから———————
残念ですが自分の学校は自分の今の偏差値にあった志望校でないと怒られます(涙)
自分の目標としている大学を進路懇談で提出しても受け取ってもらえず、あげくのはて
「○○が△△大学行けるわけないだろ!!現実を見ろ」
と言われます…
このような担任の言うことはシカトでよいでしょうか??
実際担任は自分のクラスから現役で行ける人が減るのが嫌で、自分のことしか考えていない人が多いと思います
——引用ここまで———————–
「このような担任の言うことはシカトしてよいでしょうか?」とのことですが、その質問に、私なりに控えめにソフトに、優しい表現で回答しますと、
A,「その先生の存在そのものを、今後シカトしていいです」
が回答になります。ええ、これでも相当ソフトな表現を使ったつもりですが。
「現実を見ろ!」
ですか。その先生に「『現実』って何ですか?」って聞いてやってください。ついでに
「あなたこそ、『生徒の可能性』という本当の『現実』が見えていないんじゃないですか?」
とでも言えれば、よりグッドですな。
統計論的に考えるなら、私の周りのわずかな生徒さんとのやり取りだけで、こういったアドバイスをされた話を何人からも聞いてますので、
全国的にも、相当な割合で、学校の先生がそういったアドバイスをされているという推測が成り立ってしまいます。個人的には、そんな先生は超少数派だと信じたいです。それにしても、
「お前に○大学なんて行けるわけないだろう!」
なんてアドバイスは、もう私には意味不明すぎて、もはやオカルトの世界です(*_*)。
そんなことを生徒に向かって言う人間が本当にいるなら、そんな奴は死ねばいいんじゃないかと個人的には思います。
・・・おっとすいません、私は時々、自分の心にもない独り言を書いてしまう持病を持ってるもので、本記事のどこかに部分的に暴言があったら、心よりお詫び申し上げます。
さてブログの炎上対策もバッチリ決まったところで、次へ進めますが(・ω・)
ではどうすればいいのか?
簡単です。
自分の「感情」を優先し、自分の「可能性」を信じ、
自分が「行きたい」と思った大学を目指す。
たったこれだけです。ようするに
「一番行きたいと思う大学を目指す」
という非常にシンプルな公式。
そんなことを言うと必ず
「でも、もし一番行きたい大学を目指して、結局そのレベルに到達しなかったらどうするのよ?」
という話が出ますが、私はまるでよくわからないのですが、そのために「併願校」というものがあるんじゃないのですか?
つまり、第二志望、第三志望、あるいはグッと下がって合格する確率が高い併願校の受験です。いわゆるスベリ止めってやつです。
一番行きたい大学を目指して、その結果、本番直前でその合格レベルに達していないと判断したら、
そのときには、レベルをグっと落とした併願校の受験も検討すればいいのです
(それでもよほどのことがない限り、第一志望の受験はすべきだと個人的には思いますが)。
注意点は1つだけ。併願校を受験する可能性も先に見越して、
併願する可能性のある大学の「受験科目」の確認を早めにしておく。これだけです。
直前になって、急に受験科目を増やすことはできませんからね。そこだけ、先にチェックしておき、
「この第一志望校を目指して、俺(私)は受験勉強を頑張っていく!
でも万が一、直前でまったくそのレベルに達してなかったり、センターでだめだったり、落ちたときのために、
第一志望と同じ受験科目で受験できる併願校は、○○大学と△△大学と××大学だな」
と、目星だけつけておくのです。そうすれば、最悪の場合のリスクヘッジ(危機回避)はできるわけです。
「行きたい」の基準は人それぞれです。
1、その大学自体が好きだから「行きたい」
2、やりたいことが学べる学部があるから「行きたい」
3、なりたい仕事に就ける学部があるから「行きたい」
「大学そのもの」
「学びたいこと」
「なりたい仕事」
といった、ようは「大学」「学部」「職業」といった基準から選びます。
ふつうは、だいたいこの3つのいずれか、もしくはこのうちの複数が基準になるはずです。
(ただし、選ぶ場合の情報ソースにも注意が必要。大学側が出したパンフレットやホームページには、大学にとって都合のいい所しか書かれてません。
それだけを判断基準にすると、「こんなはずじゃなかった(T-T)」となりかねませんから。
たとえば大学の授業がつまらないのは、世間では当たり前です。
もちろん魅力的な授業をされる先生はいますが、たぶん1~2割もいないというのが私の実感値。
なのに大学側の資料であるパンフやホームページから学部の「授業内容だけ」を見て志望校を選ぶのは危険なわけです。
今の時代、ネットを駆使すれば大学側からの情報以外にも、どんな大学なのかの情報は入手できます。
もっとも、「大学そのものの魅力」が自分にとって圧倒的ならば、授業の多少の面白味なんて、判断基準に入れる必要はないとも個人的には思いますが)
そういった基準に加え、あとは親御さんの意向(たとえば「女の子だから実家通いで」「国立大学で」)といったものと、
自分なりの他の基準があれば(たとえば「都内がいい」「静かな地方がいい」「お洒落」などなど)、それらを総合的にふまえて判断します。
私は、それがその人の本音なら「○○大学へ行くとモテそう」みたいな動機でも否定しません。
もちろん、そんな人が本当にいたら「大学名だけでモテるわけないだろう」ぐらいは言うでしょうが、
本人に何かのモテる確証があって、それが本音で、それでもってその大学に本当に行きたいというなら、否定はしないです。
一番大事なのは、その人の「感情」です。「この大学へ行きたい」という気持ちなのです。
それを、なぜか多くの人は、一番大事なはずの自分の「感情」をおさえて、
「理屈」や「確率」でしかない「行ける大学」を志望校に設定し(あるいは先生に設定されて)
「本当は、○○大学へ行きたいんだけどなぁ(´д`)」
なんて思いながら、くすぶりながら受験勉強をしている人のなんと多いことか。
人間のパワーは「理屈」では図れないと思うのです。人間は「感情」の動物だからです。
私がコーチングをする場合、徹底的にその人の「感情」を優先します(もちろん、間違ってると思う部分があるときはアドバイスをしますが)。
「感情」とはつまり「本音」ですね。この「感情」(「本音」)を優先した結果、
その生徒さんにとって、「就職」したり、「専門学校」に行く方がベストと判断でき、本人もそれを望んでいるなら、
大学進学以外の道を、その人に選択させることも覚悟してコーチングをしています。
実際、これまでOCP(受験勉強オンラインコーチング・プログラム)の事前セッション(開始前のオリエンテーションのようなもの)において、
私がチャットコーチングしたうちのある2人は、
1人は専門学校、1人は就職の道を選んだ方がいい可能性がありました。
よって大学進学をやめる結果になることも覚悟して、コーチングにのぞんでおりました。
「専門学校」や「就職」の道を選んだ場合、その人は大学受験をしなくなりますので、私は頂いたお金を返金することになるのです。
でも、もしコーチングをしてみて、大学進学以外の道がその人にとってベストだと判断した場合は、
私は入金いただいたお金を全額返金する覚悟でした。これはけっこうフトコロが痛い(笑)。が、私のフトコロより生徒の人生の方が大事なのは当たり前です。
結果的に、その2人は、ともに大学進学を本心から望んでいることがコーチングをしてわかりましたので、
私は幸いにも(笑)返金はしませんでしたが、それぐらいのつもりで、本人にとってベストな道を考えています。
本人が一番行きたい道(行きたい大学)
を目指させています。その時点での、その人の合格する確率なんて無視しています。
厳密には、確率を無視しているのではなく、私がOCPでサポートをしていけば、低い確率からでも合格させる自信があるから、その時点では無視しているのです。
そして、何より、「一番行きたい大学を目指す」ことこそが、本人にとって
一番テンションが上がる方法であり、
一番後悔が少ない方法であり、
一番幸せな方法であり、
そして何より、
一番合格する「確率」すらも高い方法
だからです。
「理屈」でもって「行ける大学」を選ぶよりも、
「行きたい大学」を選んだ方が、合格する確率すら高くなるのです。
この人間の「感情」「本音」といったものの大切さを、多くの人は見落として志望校選びをしてしまっているように、私には思えてなりません。
そういう考え方なものですから、私にとっては、
「お前にそんな大学行けるわけないだろう!」
「行きたい大学ではなく、行ける大学を選びなさい。」
「私立より国立の○○大学にしなさい」
なんて、先生が勝手に決めつけるようなアドバイスはもう全く意味不明です。本当に地球上での会話ですか?って感じです。
・・・うーん、ここまで解説しましたが、本当はもっと詳しく書きたいのですが、なにぶんブログでは文字数的にこのあたりが限界です(笑)
まだまだ、詳しくしっかり説明できてない部分もあって、あるいは誤解を与えてしまう部分もあったかもしれませんが、
ともかく、以上がおおよそ私が考える「志望校の選び方」の基準になります。
まだ志望校が決まってなかった人や、決めたけど何となくくすぶっていたという人は、
よかったらこの基準を参考にしてみてくださいね。