- 2025-4-17
- スマホの話
こんにちは、中西です。
勉強や仕事に集中したいとき、集中力を高めるテクニックやモチベーションの話ももちろん大切です。一方で、
「集中できない要因を先に取り除く」
ことの方がずっと手っ取り早く、効果的なことが少なくありません。
たとえばスマートフォンが典型ですが、ちょっと気になって通知をチェックしたら、そのまま長時間SNSを見て自己嫌悪に……なんて経験は、誰しもあると思います。
今回は、この目の前のタスクから脱線するきっかけになりやすいスマホの「配置」が作業にどのような影響を与えるのかを調べた、最近発表された英国の研究をご紹介します。
結論から言いますと、
【 スマホを手の届かない場所に置くと使用頻度は減るが、気晴らし自体がなくなるわけではない 】
ということが明らかになりました。
※参考:本メール下部に記載
この研究は、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの研究チームが実施したものです。
参加者は22名で、5時間の仕事セッションを2回体験しました。
1回目はスマホを手元に置き、2回目は1.5mほど離れた場所に置くという条件です。
結果は予想通り、スマホを遠ざけたセッションでは使用時間が約半分(29分→15分)に減り、
スマホを触る回数も大幅に減少(18.5回→6.5回)しました。
ところが、作業と余暇にかけた全体の時間は変わらず、余暇活動がスマホからパソコンに置き換わっただけという結果になりました。
(PCでの余暇活動は27分→66分に増加)
また、作業の断片化や中断のパターンも、両者で同じだったことがわかりました。
つまり、「スマホを遠ざければ集中できる」というわけではなく、PCで気晴らしをしてしまい、結果として
生産性はあまり変わらなかった
ということです。
この結果から言えるのは、「集中できる環境をつくる」というのは、単にスマホを遠ざけることではなく、PCで脱線しない仕組み作りも同時にやる必要がありそうです。
例えば、アプリで余計なサイトに脱線できないようにすることも可能ですし、
そもそもPCで脱線する気がなくなるような環境に自分を置くorそういう仕組みを利用するのがカギになるでしょうね。
(実は、そういう仕組みを低価格で利用できるサービスを現在考案中で、早ければゴールデンウィークあたりにリリースできるかも。期待しないで待てヽ(´▽`)/ )
また気晴らしをしてメリハリをつけることも重要で、特にスマホやパソコンの利用頻度が高い人ほど、
「休憩・休日に、スマホやパソコンから一度しっかり離れて気晴らしする」
という工夫が必要になると思います。
おすすめしたいのは、休憩の質を上げること。要は画面から離れるのがポイントで、例えば
・外に出て軽く散歩する
・ベランダや窓辺で光を浴びる
・少し体を動かす、運動する
・しばらく何もせず目を閉じる、瞑想する
・自然に触れる、動物に触れる
・人と軽く話す
こうした“画面を見ない”休憩を取り入れると、パソコンでの作業に戻ったときの集中力が明らかに違います。
余談ですが、私のコーチングプログラムのメンバーさんに「空を見る」ことを日課にしている方がいるのですが(主に日光に当たる目的)、
それに影響されて、私も時々気晴らしで家の中から空を見ることが増えました。
意外に日常生活の中で、空をしっかり見ることって少ないんですよね。
青い空でもいいですし、雲があっても雲自体も自然ですので、パソコンの画面とは全く別のものであり、自然に触れることに近いと思います。
例えば、都会に住んでいる人だと自然に触れることが難しい場合があるかもしれませんが、
青い空や雲なら簡単に見られますし、意外に最も簡単にできる自然鑑賞かもしれません。
よかったら休憩がてら空を見上げてみてください。意外に気分がスッキリしてリフレッシュになりますよ。晴れた空ならセロトニンも分泌されて幸せな気分になります。
最近は桜は散ってしまったと思いますが、春の陽気で気持ちの良い日も増えてきました。
休憩時間や休日には、スマホやパソコンから離れて、外の空気に触れて過ごす時間を意識的につくってみてください。
外に出るのが難しい場合は、空を見上げてみましょう。雲なんかボーっと見てると意外に癒されますので。
スマホやパソコンの画面ばかり見ている現代人には、意外にシンプルに、ボーっと、自然に触れる時間が大切なのではないかと思います。
※参考
When the phone’s away, people use their computer to play: distance to the smartphone reduces device usage but not overall distraction and task fragmentation during work
https://www.frontiersin.org/journals/computer-science/articles/10.3389/fcomp.2025.1422244/full


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