- 2013-12-25
- 元アメブロ記事(13年2月~14年5月、修正中)
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です
前回は、センター試験を間近にひかえた受験生向けに、残りのラストスパートにおける「時間配分」の重要性について、お話しました。
まだご覧になっていない方は、まずはこちらの記事からどーぞ。
<前回の記事>
ラスト3週間で合格圏に届かせる秘訣【前編】
前回の話を簡単に復習しますと、本番までの残り時間を最大限効率的に使いつくすためには、残り時間で「何の勉強を」「どれくらいやるか」という【時間配分】が勝負を決めるということでした。
ただやみくもに、直感的に、その場その場でやろうと思った勉強をやっていると、残りわずかしかない貴重な勉強時間におかしな“偏り”ができてしまう危険が高く、
その偏りが、あなたの本来もっと伸ばせたはずの実力を、さほど伸ばしきれないままで本番を迎えることにもなりかねないのです。
受験勉強を長時間必死でやっていると、自分の中では“それなりの満足感”が出てきます。1日の勉強量も今までにないくらいにこなしていると、そのこと自体に満足してしまいやすいです。
しかし、それだけでは危ないのです。
その満足感は「時間配分が間違っていない」という前提があって初めて成立するものだからです。
たしかに時間配分が間違っていても、実力がまったく成長しないわけではありません。だからこそ、注意が必要。
なぜなら、今のあなたにもっとも必要なことは、“そこそこの成長”ではなく、
“考えられる可能な限りの「最高到達点」まで成長すること”
だからです。
必死に同じ時間だけ勉強していても、人によって実力の上昇度合いに差が出てしまうのは、その点をしっかり意識して勉強できている人と、やみくもに(もしくはそれに近い形で)勉強をしている人がいるからです。
ここでいくら素晴らしく効率のいい暗記方法やウルトラC的なすごい記憶術を学んだとしても、それ以前に「時間配分」の時点で間違っていたら、この現実を乗り越えられません。
今週、今日、今、ほんとうにそれをやっていていいのか?あとどれくらい、それをやればいいのか?
「本番までの残り時間」や「他の科目の進み具合」などを総合的に踏まえたうえで、今日やる勉強を決める必要があります。
では、具体的にはどうすればいいのか?
これは自分で気づく人は気づくことですが、あえて詳しく
「残り時間で考えられる可能な限りの“最高到達点”まで実力をアップさせる計画」
を作成するときの考え方・やり方を書いておきます。以下のやり方を参考に、自分の状況に合わせてアレンジしながら計画を作成してください。大枠のやり方は以下の通りです。
1、本番までにあと何時間残っているか計算する(大体でもOK)
2、本番までにあと「何を」「どれくらい」やる必要があるかを、科目ごとに箇条書きで書き出す
3、2で書き出した各項目が、それぞれ何時間ぐらいかかるか見積もる
4、1と3の時間を比較すると、通常は3>1になる。よって、1で計算した「本番までの残り時間」に合うように、3で超過した時間分を【削る】。
5、4で削って出した時間を「週単位」で割り振る
※1~4は多少アバウトさがあってもOK。週間目標を作るとき、1日の目標(Todoリスト)を作るときに最終調整をする。
以上です。そんなに難しい話ではないはずです。
5の「『週単位』で割り振る」というのは、1~4で考えた残り時間で「何を」「どらくらいやるか」という分量を、最終的に
「今週1週間の目標」
という形で、1週間ごとの週間目標として「箇条書き」で書き出すということです。
つまり、とてもリアルな「今週の週間目標」という形になり、そして最後は「1日の目標(=Todoリスト)」という形に落とし込むことになります。そこまで落とし込めれば、あとはそれをやり切ることに全力を注ぐだけです。
ただ、上の1~4の作業の中で、とてもつらい作業・゚・(ノД`;)・゚・が1つあるのですが、どれかわかるでしょうか?
答えは、4の「削る」という作業です。実はこれが一番キツい作業です(ノд-。)。
つまり、現実から目をそらさずにリアルな「残り時間」を直視すれば、必然的に、物理的に、もう自分が理想とする勉強時間が足りない(;д;) ことに気づいてしまうのです。
いくらあなたが「あと150時間ほしい!」と思っていても、実際には100時間しか残っていないのであれば、オーバーしている50時間分を削る以外に方法はありません。
この「削る50時間」をどれにするか。どこをどう削るのか。辛い作業ですが、それをある程度以上、事前に考える必要があります。
理想を言い出せば無限に時間がほしくなるわけですが、実際には残っている時間はハッキリと限られており、その限られた時間の枠の中で勉強するしかないわけです。
このイヤな現実を見たくないために、深く考えずに手当たり次第に勉強する人もいるわけですが、この現実としっかり向き合わない人は、今から逆転することは不可能です。
これがつまり「時間配分を決める」ということなのです。
ここでそれが出来ない人、つまり「削る」ことが出来ない人は、厳しく言えば、見たくない現実から目をそらして逃げているだけであり、
つまりは冒頭でお伝えしたような直感だけでラストスパートを乗り越えようとする非現実的な人に成り下がるということです。そうやって夢が遠のく人がゴマンといるわけです。
人間は感情の生き物ですが、それはプラスの面もマイナスの面も持ち合わせています。
ここであなたが自分の「現実を直視したくない(>_<;)」という感情に負けるのであれば、それは人間のその特性がマイナスに作用したということです。もっといえば、あなたはその特性に負けたということです。
自分という人間が持っている特性と、それを取りまく現実に敗北する。
そんなの悲しくないですか?私はあなたがそういう現実に負けるのが悔しいから、わざわざ鬼丁寧にこんな記事を書いています。
あなたという人間がどのような感情を持とうとも、その感情だけでは現実は何も変わりません。現実が変わるのは、あなたが実際に行動したときのみです。
そしてその行動が、的を得た行動になっているのか。ある程度以上、正しく時間配分がなされているのか。自分がこれから本番までに行う行動について、その点をしっかりチェックできるかどうかが問われます。
ここでいくら偉人の熱い言葉とか好きな名言なんかを見て一時的にやる気をアップさせてみても、テンションの上がる音楽を聞きまくっても、
「私は合格する」と自己暗示をかけてみても、合格後の生活を鮮明にイメージして夢を引き寄せようとしても、
「ツイテルツイテル」と言いまくっても、初詣で神社に合格祈願に行って人生最高レベルの綺麗な字で絵馬にお願い事を書いても、それらの効果をとくに否定もしませんが、それだけでは全くダメ。
「見たくない」という感情を乗り越え、現実を直視して、現実的に行動(勉強)しない人は、絶対合格できないです。
まして、いま状況がやばい人が「逆転合格」をしたいならなおさらです。
現実を直視して、リアルに行動した人だけが、望んだ結果を手に入れます。幸か不幸か、この世はそういう構造で出来ている世界です。ある意味とても平等。
はっきり言って、上でお伝えした「削る」「リアルな計画を立てる」というのは、とても辛い作業になる人も多いと思いますが、イヤな現実から逃げないで、それを直視した上で、よりベターな計画を立て、
かつ、あきらめないで愚直に実行できた人だけが、
自分の合格する確率を、現時点で考えられる最高到達点まで上げることができます。
自分にも不利な現実にも勝利して合格したいなら、自分の感情なんかに負けずに、イヤな現実を直視しましょう。
そして、その現実を乗り越える策(時間配分、計画)を考えるのです。自分にも現実にも勝ちたいなら、方法はそれしかありません。
念のため、再度、現実を直視して乗り越える方法を以下に記しておきます。繰り返しますが、これはあくまで大枠のやり方なので、これを参考に自分の状況に合わせてアレンジしてください。
1、本番までにあと何時間残っているか計算する(大体でもOK)
2、本番までにあと「何を」「どれくらい」やる必要があるかを、科目ごとに箇条書きで書き出す
3、2で書き出した各項目が、それぞれ何時間ぐらいかかるか見積もる
4、1と3の時間を比較すると、通常は3の合計>1になる。よって、1で計算した「本番までの残り時間」に合うように、3で超過した時間分を【削る】。
5、4で削って出した時間を「週単位」で割り振る
※1~4は多少アバウトさがあってもOK。週間目標、1日の目標(Todoリスト)を作るときに最終調整をする。
ポイントは、あまりにも「厳密に」「正確に」考えようとしないことですね。
もちろん、正確に時間が出せるならそれに越したことはありませんが、それが難しいなら「たぶん、これくらいはかかるだろう」程度の感覚でもいいです。
厳密に、正確に考えすぎようとして、脳がパンクしてしまったら本末転倒ですから(-_-)
大事なのは、多少ざくっとしていたり、おおよそでもいいので、残り時間と科目(分野)ごとに必要な勉強時間の大枠を把握することです。細かい最終調整は「週間目標」や「1日の勉強計画」で行っていきます。
たとえ大体の感覚であっても、時間配分を一度よく考えた上で計画を立てて調整しながら実行して行くのと、全く手当たり次第にやるのとでは、結果がぜんぜん違ってくるのは当然です。
もう一度言いますが、残り時間と時間配分を考えたら、最後は「今週の週間目標」となり、最後の最後は「今日の目標(Todoリスト)」という形にまで落とし込む形になります。
そこまで出来れば、あなたが直面している現実を半分乗り越えたも同然です。
あとは本番まで絶対にあきらめないで、そのリアルな計画を必ずやり抜く覚悟を持ち、
自分の可能性を強く信じながら、
最後まで全力でやり切るだけです。