- 2013-5-28
- 元アメブロ記事(13年2月~14年5月、修正中)
こんにちは!早稲田集中力研究会の中西です。
今でこそずいぶん落ち着きましたが、数年前に「○○力」という形で、
何かの単語に「力」をつけるブームがありました。とくに書籍(出版業界)で多かったと記憶しています。
私も何冊かそんな本を読みましたが、例を出しますとこのブームの中でもとくに流行った「鈍感力」とか、「段取り力」とか。
最後のほうになるとすごいことになっていて、「努力力」という言葉も出てきていました。
いや、批判とかではまったくないですが、「努力力」は個人的には面白かったのです。
というのは、「こんなに『○○力』が流行してたら、いつか『努力力』も誰か言い出すかも」なんて思っておりましたら、本当にあったのでちょっとビックリしたわけです。
これって「集中力力」「判断力力」「原子力力」ということと一見同じような気もしますが、微妙に違う感じがあって、言わんとする意味もなんとなくわかりますからね。日本語って複雑怪奇です。
本題。
私はどちらかというと、勉強に集中しようとするときに「我慢」「忍耐」「根性」というような精神論でもって、
ふんばってふんばって青スジをたてながら集中力を絞り出す、みたいな方法はあまりおススメしておりません。
これまで伝えてきた方法の多くは「ちょっとした工夫」の話であり、
実際のところ、勉強に集中するくらいであればそういった「ちょっとした工夫」だけで、ほとんど解決させることが可能です。
ただ、今回は「勉強の集中力アップ法」の一環として、今までとはまったく逆の主張をします(理由はあとで説明)。
今までお伝えしてきたような「ちょっとした工夫」を積み重ねていきますと、最終的にどんな感じになるかというと、
「ほとんど我慢することなく、勉強に長時間集中できるようになる」
という状況が実現します。(もし今「そんな夢のような状況があるのか?」と一瞬でも思ったなら、くどいですが有無を言わずにこの無料メール講座 をさっさと読みましょう)
で、この状況が実現したならそれでいいのですが、たまにやっておいてほしいのが、
「あえて意図的にやる、長時間の一人我慢大会」
です。まだちょっと意味はわからないと思うので以下解説。
どういうことかと言いますと、「ちょっとした工夫」を積み重ねて勉強に集中できるようになったあなたは、
限りなくいい意味で「我慢」「忍耐」というものとはほとんど無縁で、勉強に集中できるようになります。
ただ、こればかりをあまり続けていると、長時間勉強する「耐性」が落ちてしまうリスクがあるんですね。
ひらたくいえば「忍耐力」、もっとわかりやすく言うなら、「努力力」(←おぉ!!)が低下する場合もあるよという話。
使わない筋肉は衰えます。毎日50キロのバーベルを持ち上げていた人が、何ヶ月もバーベルにさわらなかったら、
どんどん筋肉は衰えて、それまで軽々と持ち上げていた50キロのバーベルも、いずれ持ち上げられなくなります。
逆にこれまで50キロのバーベルしか使ったことがない人が、70キロのバーベルに切り替えたら、しばらくすると50キロのバーベルぐらいは軽く感じるようになるわけです。
これと同じ理屈が、勉強の集中力にも作用しています。
勉強に集中するときに、あまりにも「工夫」に頼りすぎていると、長時間戦うための「耐性」が落ちていきます。なぜならずっと使っていないから。
基本的に工夫を積み重ねて「賢いやり方」で勉強に集中できているなら問題ないのですが、
そればかりだと、気づかぬうちに少しずつ耐性が落ちていくリスクも内包しているわけです。
よって、ときどきその工夫を全部取っ払って、
「あえて意図的に耐性(忍耐力)を絞り出す」
ような「かなり我慢して勉強に集中し続ける」という古典的集中法をやって、耐性を鍛えておいたほうがいいのです。
それは、毎回その引き上げた耐性をギリギリまで使って勉強に集中するということではなく、
耐性の底上げ(もしくはメンテナンス)をしておいて、ふだんはより楽に勉強に集中できるようにするためです。
ふだん50キロのバーベルしか使っていない人が、ときどき70キロのバーベルを持ち上げると50キロがやたら軽く感じるという、あの理屈です。
たとえば、ふだん3時間ずっと休憩をとらずに勉強することが無いなら、ときどき3時間ぶっとおしで勉強する。
ダラダラするのではなく、「極限まで集中しよう!」というテンションで、3時間机に向かって戦う。
こういう「耐性のメンテナンス」をときどきしておくと、模試などの長時間机に向かって集中するときの耐性練習になりますし、
何よりふだんの勉強が楽に感じるようになります。楽に感じるようになれば、勉強のイメージが軽くなり、そこからさらなる好循環に入っていけます。
というわけで、ふだんからこのブログなどを見て、「賢く工夫して、勉強に集中できている」という人は、
今度は逆に耐性のメンテナンスをするために、ときどきでいいので「あえて一人我慢大会をする」といった“逆の逆の発想”で
集中力の元を鍛えておくことをおススメします。