- 2023-6-25
- 経済の話
こんにちは、中西です。
2022年度の国の一般会計の税収が初めて70兆円を超え、過去最高となるようです。
これで3年連続、政府の税収が過去最高を更新。
これがどれほど恐ろしいことを意味するか、岸田総理を始めとする間違った財政観を持っている政治家たちは、まるで気づいていないはずです。
▼’22年度税収が初70兆円越え想定で岸田首相にネット怒り「国民負担は増え続ける」
https://news.yahoo.co.jp/articles/f7eac7f3ac14c9af67ac3898d8636ac72dd261bc
国家として、愚かの極みに達しています。
基本的な事実として、「政府の税収が増える」ということは、「国民の富が奪われる」ことと、完全にイコールなのです。
富を奪われた国民は消費意欲を失いますから、当然経済が衰退します。
国民が税金で富を奪われて、経済が衰退しているのに、さらなる増税を繰り返せば、当然また国民は消費意欲を失い、需要が冷え込むに決まっています。
この状況で、また政府は増税を何度も何度も何度も繰り返し、国民の消費意欲を極限まで消滅させ、経済の超衰退スパイラル地獄に陥っている。
25年以上もこんなことを続けて、ついに政府の税収は70兆円にもなり、過去最高を3年連続で更新。
これはつまり、国民がガリガリに痩せ細る一方で、政府だけがブクブクと肥え太っているということです。
子供に食事を与えないDV親と何が違うんでしょうか?
子供の分を自分が食べて、子供を餓死寸前にまで追い込み、自分だけブクブクと太っている親がいたら、控えめに言っても鬼畜の親でしょう。
今の日本政府がやっている政策は、そういう鬼畜の毒親の所業なのです。
なぜこんな異常事態になっているかと言うと、突き詰めれば、政治家と国民の大半の財政観・貨幣観が間違っているからです。
(正確に言うと、税収が権力の源となる財務省が流したプロパガンダにより、間違った情報に洗脳されているから)
政府は「財政健全化」などと言って、国民の生活よりも、政府の収支を健全化(黒字化)することを重視してきました。
「政府が黒字化する」という事は、それと同時に「民間(国民)が赤字になる」と言うことです。
これは一心同体であり、コインの裏表の関係なので、必ずそうなります。上記の通り、実際そうなってきたわけです。
一体誰のために「政府が黒字になる」必要などがあるのでしょうか?
政府は国民のために存在するはずです。
なぜ国民のために存在するはずの政府の「財政規律」ごときが、「国民の命・人生・財産」よりも重要なのでしょうか。
100億歩ゆずって、「財政規律」とやらを重視するとしても、政府の財政はどれだけ赤字が増えても、絶対に財政破綻を起こしません。(自国通貨建て国債のため)
政府の赤字である「政府の長期債務残高」(いわゆる「国の借金」)は、「財政赤字が危険!」と最初に言い出した大平内閣から45年経過していますが、
この45年ずっと右肩上がりで増え続け、債務残高は当時のなんと10倍にまで膨らんでいます。
危険と言われた状態から10倍にまで膨らんで、何も起こっていません。2倍や3倍でもおかしいですが、10倍ですよ。
(政府の債務残高は、赤字ではなく単なる「貨幣の発行残高」なので当たり前なのですが)
これほどまでの日本経済の惨状にもかかわらず、6月16日に閣議決定された2023年の「骨太の方針」では、引き続き
「プライマリーバランスを黒字化していく方針」
になっていました。(プライマリーバランス=政府の収支)
つまり、今後数年は「さらなる増税が確定してしまっている」のです。
今後、さらなる国民の貧困化と日本経済の衰退が、数年間は確定している…ということ(゚o゚;;
と同時に、目標通り政府は黒字化して、税収も過去最高を4年連続・ 5年連続と更新していくことでしょう。
国民のために存在するはずの政府だけが無駄にブグブクと肥え太り、国民がガリガリに痩せ細って行く。
あまりにも鬼畜で無知で絶望的な、間違いなく「戦後最悪の総理」だと断言できる岸田首相ですが、
国のトップが愚かの極みすぎるので、最後に少しだけ希望のある話を。
上記の記事のコメント欄のトップが、こんなコメントになってたのです。
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過去最高税収でも、30年間デフレで庶民の所得が減り続けても、若者の貧困化で少子化が加速して国家存亡の危機でも、
絶ッッッッ対に減税の議論はしない自民党。異常でしょう、「増税するか、後で増税するか」しかない政府なんて。
税金は財源ではありません。通貨は国が作って供給しているものなので、集めて配る必要はありません。
税金の役割は格差の是正や景気の調整弁、懲罰的課税や政策誘導のためのツールであって、景気が悪い時は減税するのが当たり前です。
この期に及んでさらなる増税をたくらむ岸田は財務省に洗脳されているとしか思えません。
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…注目は真ん中の段落。
「税金は財源ではありません」
から始まり、その後の説明を見る限り、完璧に「正しい財政観(貨幣観)」を理解されているのがわかります。
この手のニュースで、このレベルのコメントがトップに来ることは非常に稀です。
このコメントの高評価は私が見たときで1万7000人近く、低評価が200人ほどでした。つまり99%が高評価しているということです。
といっても、真ん中の段落の内容を正確に理解しているのではなく、その前後の段落の内容にシンパシーを感じた人が多かったのだと思われます。(99%が理解してるはずないので)
それでも「税金は財源ではない」という、つい数年前なら頭のおかしい陰謀論のような扱いをされていた内容が含まれていても、99%が高評価をするまでになっている。
「税金は財源ではない」
と言うのは、何度も言っている通り、100%完全なファクトですが、
あまりにも直感的には意味不明で、常識とも反する内容なので、よほどしっかり勉強した人を除き、ほとんどの人は最初受け入れられません。
だから経済学における“地動説”だと言われているわけです。残念ながら、現在の国民と政治家の大半が、まだ天動説を信じている状態。
以前から何度も本メルマガで言ってきましたが、日本が衰退から免れるためには、以下の「地動説」を国民が理解する必要があります。
1.日本は絶対に財政破綻しない。
2.財務省こそが諸悪の根源である。
3.税金は財源ではない。
この3つのセットを国民の数割が理解できるかどうかにかかっているのです。
で、1つ目と2つ目の事実はかなり拡散されてきました。
ところが3つめの「税金は財源ではない」だけは、そう簡単には国民が理解できない・受け入れないのではないか?とも言ってきました。
理由は、他の2つと違い、これだけはあまりにも常識と反していて、しかも一定以上勉強しないと理解できないからです。
とは言え、よく考えたら1つ目も2つ目も、正確に理解するにはそれなりに勉強する必要がありますし、情報が拡散されるまでは非常識そのものだったので、
もしかしたら3つ目の「税金は財源ではない」も、案外想像より早く多くの人に理解され、拡散されるかもしれません。
そうであれば、まだ少しだけ希望が持てます。
(少しだけの理由は、拡散されたとしても、それはこの手のテーマに興味のある一部の人に過ぎず、全国民の中のパーセンテージで言えば、ごくごく一部の人でしかないため)
税金は財源ではない。
この当たり前の客観的事実を、岸田総理は頭が悪すぎるのと、国民を救う気がなさすぎて、もう永久に気づけないのと、
他の政治家も、知識人や著名人も、(大半の)経済学者すらも全くわかっていないので、
1人でも多くの国民が気づいて、気づいた人たちが拡散していく必要があります。
(よくわからない方は、とりあえずMMT(現代貨幣理論)から調べてください)
政治家のレベルは国民のレベルですから、国民が変われば、政治家も変わり、政策も変わります。
「税金は財源ではない」
という、わかっていない人からすると超絶に胡散臭く聞こえる事実を、
政治家も国民も、理解できた人から拡散していく。
それができなければ、この国は終わりです。
キーボード操作でいくらでも作り出せる(≒信用創造)、たかがデジタルデータのお金に対する認識間違いごときで、
国民と子孫の命や人生が奪われるのは、たまったものではありませんからね。
それではまた。