- 2021-12-18
- 未分類
こんにちは、中西です。
ここ最近は「幸せ感」と集中力について考察しています。
前回までのポイントだけまとめますと、
—————————————–
「幸せな状態だと生産性が3割アップする」
「幸せな状態だと創造性が3倍アップする」
「75年に及ぶハーバード大学の研究で、トップ10%の最も幸せな人生を歩んだ人たちは、『温かな人間関係』を築いていた」
「結婚では『性格の不一致』は問題ではなく、『価値観の一致』が幸せな関係を決定づける」
「異性のパートナーとの関係で『収入格差』『社会的格差』は問題ではなく、『2人のパワーバランス(発言権・意思決定権)』の均衡が取れている方が重要」
「日中に『日光を浴びる時間』が長いほど『幸福感・睡眠の質』は高まる」
「『4種類の幸せホルモン』ごとの『幸せ感の違い』を理解することが重要」
—————————————–
…と言う感じでした。
そして今回は、少し調べてみたところ、なんと内閣府が幸福について研究・考察していることがわかりました。
少し調べてみたところ、なんと内閣府が幸福について研究・考察していることがわかりました。
学問ではポジティブ心理学などを始めとして「幸せ」についての研究がどんどん進んでいますが、
いつの間にか政府までも「幸福」について研究するようになり、政策に生かそうとしているようです。
上記の内閣府のページで紹介されているのは、幸福度の研究についての解説であり、その中でも特に
「主観的幸福感」
と言うものについて詳しく説明されています。
内閣府のページから一部引用しますと、
—————————————–
Q1.幸福度研究とは何か?
(主観的幸福感)
「一般に言われる幸福度研究は、主観的幸福感と呼ばれる人々の主観的な生活の評価や幸福感を中心に研究する複合領域の分野で、
哲学に始まり、医学、公衆衛生、心理学、社会学、経済学など分野の研究者が取り組んでいるものです。」
「実際、主観的幸福感を用いた分析により、様々なことが分かってきています。」
—————————————–
…と言うことで、「主観的幸福感」の概要が説明されていますが、さらに具体的に
「幸福度を利用した実証分析結果」
として、以下の内容を紹介しています。
この分析結果では、ポイントの7つを箇条書きでシンプルにまとめてあるのですが、
一つ一つの分析結果がかなり深く、シンプルな箇条書きなのに非常に本質をついていると感じます。
この7つの分析結果を頭に入れておくだけでも、人生に少なからず影響を与えるのではないかと思えるほどです。
「幸福」と言うものを考察する上で、かなり参考になると思うので、こちらの7つの分析結果も併せて紹介しておきます。
—————————————–
<幸福度を利用した実証分析結果>
—————————————–
1.所得の上昇が人々の幸福度を改善するには限界がある。
2.失業が個人にもたらす負の影響は、所得の減少以上に、非常に大きい。
3.正規雇用、非正規雇用の違いがもたらす影響は、国ごとに異なる。
賃金を考慮しない場合には、非正規雇用がわが国でも男性、女性別では幸福度を有意に引き下げるわけではない。
4.年齢別にみると欧米では40代が一番低い。
日本では年齢とともに幸福度が低下するとする研究もある。結婚や配偶者の存在は幸福度を引き上げる。
5.労働者にとって、雇用主による経営への信頼は、生活全般の幸福度に大きく影響する。
6.政治体制への信頼感やソーシャル・キャピタルの質が幸福度に大きく影響
7.東アジアでは社会的な調和から幸福感を得る一方、欧米では個人的な達成感から幸福感を得る傾向にある。
—————————————–
…以上のような分析結果になっています。
一つ一つがとても深い内容だと感じるのは私だけでしょうか。
上記の内閣府のページでは、この分析結果を紹介した後、
「このような成果もあり、主観的幸福感を正確に測定することが、重要であると考えられるようになりました。」
とまとめています。
以前もこのメルマガで取り上げたように、内閣府は経済分野ではデータをねじ曲げて解釈し、国民に思いっきり嘘をついていたこともありますので、盲目的に信頼するのは危険ですが、
まぁ経済の研究と幸福度の研究は部署・担当者も違うでしょうし、すべてを全否定するのも良くないかと思います。
いずれにしろ、政府が「幸福度」(主観的幸福感)と言う指標を用いて、政策を考えようとしているのは非常に興味深いといえます。
特に上記で紹介した「7つの分析結果」は、一つ一つが、個人の人生に少なくない影響を与えるほど深い内容となっているので、
ぜひ覚えておいた方が良さそうですね。
なお「主観的幸福感」と合わせて考えると興味深い考察ができるテーマがあるのですが、
これについては「経済分野」とも絡んでくる話なので、次回か近日にでも改めてお話しします。
それではまた。