- 2020-2-23
- おすすめ記事, その他・雑談, 受験が終わった後について, 受験の意味を考える
※以下はメルマガからの転載になります。
こんにちは、中西です。
本日は日曜日ですので恒例の雑談系ネタで。
(このメルマガは日曜日は雑談系になることが多いです)
ちなみに最近の雑談で日本の経済問題を扱うことが多いのは、
勉強に集中するのは「自分自身の人生を豊かにするため」だと考えるからです。
この「豊かさ」には「経済的な豊かさ」も相当な割合で含まれますが、
今の日本の経済状況があまりにも酷いにもかかわらず、その事実が全く国民に広まっていないからです。
その認識が間違っていると、勉強に集中しているその努力が、全て無駄になると言っても過言ではないほどの事態を引き起こします。
それを伝えなければならないという使命感で書いております。
・・・という前提をご理解いただいた上で、本題へ。
あまりにも深刻な問題なので最近は何度もお伝えしてますが、
昨年10月に消費税が10%に増税されてから、日本経済がとんでもないことになっています。
これはもう完全に「非常事態」「国家的危機」と言っていいレベルなのですが、 例によってマスコミはまともに報道していません。
具体的には、2月17日に内閣府から昨年10月~12月の GDPの速報値が発表されたのですが、年率換算でー6.3%でした。
さらにその内訳をみると、民間の消費や住宅投資、企業投資、 輸入などが軒並み10%以上のマイナスになっています。
これがどれぐらいやばいか分かりやすく言いますと、1994年以降で4番目に悪い数字になっています。(同じ各四半期GDP前期比(年率換算)の数字)
一番悪かったのは、 ワースト1位と2位がともに2008年のリーマンショック、
3位は前回の2014年4月の消費増税、
4位が今回の2019年10月の消費増税。
5位は、東日本大震災が起こった2011年3月。
なんと昨年10月の消費増税10%は、東日本大震災の時よりも景気を悪化させているのです。
※上記順位の詳しい数字を確認したい方は、以下の元内閣参事官・嘉悦大教授の高橋洋一氏の記事をご覧ください。
(余談ですが高橋洋一氏はこの問題において国内で最も信頼のおける情報発信者の一人です。私の見解ですが)
参考:GDP自爆のマイナス成長…消費増税は“最悪”のタイミングだった 財政状況の認識は間違っている
なお順位だけ見ると、今回の増税は2014年4月の消費増税よりは一見マシに見えますが、上記のランキングはあくまで四半期単位の GDP での比較のため、
景気動向指数など別の指標を見れば、前回2014年増税時よりも明らかに悪くなっています。
(前にもこのメルマガで書いたので今回は省略しますが、2019年10月の消費増税は、2014年4月の消費増税よりも明らかにやばい状況を引き起こしており、これからさらにヤバくなる要因だらけ)
リーマンショックも東日本大震災も、外的要因なので仕方がなかったと言えます。
ところが消費増税は日本政府による人災です。
明らかに避けることができた政策にもかかわらず、1994年以降の過去26年(四半世紀)において、ワースト4位の数字をたたき出した。
今回は取り上げていない指標も多数あり(業界別のデータなど)、どれも2019年10月の消費増税10%以降、悲惨としか言いようがないレベルで、数字を激しく落としています。
ところが上記の GDP の数字が出た2月17日に、 安倍総理・麻生財務大臣・黒田日銀総裁・西村経済再生相は何と言ったか。
「経済対策の効果もあり基調として緩やかな回復が続く」(安倍総理)
「内需のファンダメンタルズはそこそこだ」(麻生財務大臣)
「日本経済は昨年第4四半期にマイナス成長に陥った。これは主に2回の台風被害に見舞われたことに起因する」(黒田日銀総裁)
「10月から12月の期間は台風や暖冬の影響がある」(西村康稔経済再生相)
参考:経済環境きめ細かく分析し、財政運営に万全期す=麻生財務相
参考:景気悪化「台風と暖冬」理由の不可解 消費増税の影響をなぜか無視…財務省やマスコミへの忖度か
・・・・えっと、なんやこれ?(゚o゚;)
これが日本のトップの意見のようです。
「控えめに言っても完全に頭がおかしい」
としか言いようがありません。そうでないなら「完全なる嘘つき」です。
ちなみにその3日後、日本政府は公式見解として次のように説明しています。
「景気は、輸出が弱含むなかで、製造業を中心に弱さが一段と増した状態が続いているものの、【緩やかに回復している】」(2月20日の日本政府の公式見解:月例経済報告)
(【 】の記号は中西が追記)
この完全に狂っている首相・財務大臣・日銀総裁らの見解に対し、何の批判もすることなくそのまま報道しているだけの日本の全マスコミ。
(なぜマスコミが全く批判をしないのか。 それには理由があり、そんなことは知ってる人は普通に知ってる事実ですが、世間一般には知られていません。
もしその理由を知りたい人は、何度も紹介しているこちらの漫画をご覧ください。
Amazon で大絶賛の嵐で、レビューの評価も5点満点中4.8点。見たことない高い点数です。
Amazon はサクラレビューが最近激増していますが、このマンガに関しては間違いなく正当な評価です。)
要するにですね、消費増税を10%にアップしてから、これだけ否定しようがない事実が数字として出ているにもかかわらず、
1、総理大臣は景気が回復しているという見解
2、財務大臣も国内の景気は問題ないという認識
3、日銀総裁は「2回の台風被害」のせい
4、経済再生相は「台風と暖冬」のせい
3、日本政府も景気が緩やかに回復していると判断
4、マスコミは上記の発表を報道するだけで批判せず
5、マスコミの報道を鵜呑みにしている国民が大多数
・・・という状況になっているわけです。
財務省の皆さんは、笑いが止まらないでしょうな。
日本一の秀才集団さんよ、あんたらのプロパガンダに見事にみんな引っかかってまっせ。
秀才の財務省の皆さん、自分らの金と地位のために国民を貧困化させて、一体どんな気分で毎日生きてるのか、人として恥ずかしくないのか。今度また教えてください(/・ω・)/
それにしても、こんな絶望的な状況の「先進国」は、私の知る限り他にありません。
そもそも20年以上もデフレが続いている国なんて、世界中で日本だけですから。
本当に心の底から思うんですが、この国は完全に狂ってるとしか言いようがないです。
国民も、総理や財務大臣から「舐められまくってる」んですよ。
どれだけ大嘘をついても、国民も野党もマスコミも批判をしてこないことが分かっているのです。
だから国民を舐めきっていて、平然と嘘をつける。これを「詐〇師」と言わないなら何て言うんですかね。
私のボキャブラリーが少なすぎて「詐〇師」か「人間の〇〇(自主規制)」としか表現できないです。
なぜこんなことになっているか、そのメカニズムについては既に何度も説明していますが、
よく分からない人はとにかく上記で紹介した消費増税反対 bot ちゃんの漫画を早く読んでください。 初心者の方にはこのマンガが一番わかりやすいので。
何が深刻かと言って、令和恐慌がもうほぼ確実となっている、この日本経済の状況も当然死ぬほど深刻ですが、
「この深刻な事態を、正確に認識できている人が国内にほとんどいない」
ということの方が、個人的には圧倒的に深刻だと思います。
言っておきますがここまでの話というのは、私の政治的な思想とか、私個人の見解とか、そういう次元の話ではありませんからね。
今回に限らず、このテーマで私がお伝えしているのは客観的な事実のみです。
(もし自分自身の見解を伝える場合は、読者さんにそう分かるように書いています)
最後に世界のメディアが、日本の消費増税後のこの悲惨な状況を何と報道しているか、お伝えして終わりましょう。
ウォールストリートジャーナルが先日(18日)報道した内容では、日本の経済政策がめっちゃバカにされてます(。´Д⊂)
日経から一部引用しますと、
「(米ウォールストリートジャーナル紙は)安倍政権がこれまで、日本経済を活性化する改革を怠ったことを批判。
『安倍氏による経済政策の失敗のつけを免れることはできない』
として、他国政府に日本を反面教師にするよう呼び掛けた。」
ちなみに上の記事は日経(日本経済新聞)ですが、これほどまでに愚かな失政をした安倍政権に対して、
自分たちではろくに批判せず、海外のメディアから引用するのみのようです。それで「日本経済新聞」をよく名乗れるね。
上の引用した部分、
「他国政府に日本を反面教師にするよう呼び掛けた」
とありますが、私たちは世界中に「反面教師」にされてるんですよ。
いいですか、大事なことだからもう1回言いますけど、
【 私たちの日本は全世界から「反面教師」にされてるんです 】
・・・この状況を、よりわかりやすく本質を関西弁で自虐的に表現しますと、
「日本って、世界中からめっちゃバカにされてるで」
ということになります。個人的にはウォールストリートジャーナルは、ごくごく当たり前の評価をしているだけだと思いますが。
というわけで、今回お話したような事実を「ネットで拡散」しない限り、この国は終わりです。
繰り返しますがマスコミは全滅ですので。財務省に首根っこを掴まれて、批判することができない体質に何十年もなっています。
そして上記の通り、政府は景気の悪化を絶対に認めません。 認めないということは政策を改善することもありません。
でも解決方法は実は簡単で、「緊縮財政さえやめればすべて解決する」のです。
その希望はありますが、それが簡単にできない構造になっていることは、20年以上にわたり証明されています。
こういった真実がネットで広まらない限り、本当にこの国は終わり。
私はこの問題を10年ほどウォッチしてきましたが、亀の歩みですけど正しい情報は拡散されてきました。(とくに去年は一番すごかった)
しかしこの後どうなるかは分かりません。
一つだけ確かなのは、あなたがどれほど頑張って勉強に集中しようとも、
このまま行けば、その努力も日本経済の崩壊によって、ほとんど意味が無くなるということです。
それではまた。