- 2020-2-17
- その他・雑談
こんにちは、中西です。
私はここ数年、読書の大半が電子書籍になっています。
電子書籍はほぼ全てアマゾンで購入していて、それをキンドルリーダーやタブレット端末、iPhoneなどで読んでいます。
電子書籍のメリットを語りだしたらキリがありませんが、個人的に最大のメリットは「場所をとらない」と言うことです。
当たり前ですがデジタルデータですので、100冊買おうが1000冊買おうが、物理的なスペースは全く取りません。わかりやすく言うと本棚を増やす必要がないわけですね。
本を大量に購入する人は、紙の書籍の場合はこの物理的なスペースがネックになることが多いわけです。
電子書籍だと全てクラウドに保存できますので、外出していてもスマホを持っているだけで、どこからでも自分の蔵書にアクセスして読書ができます。
他にも電子書籍のメリットはいくつもあるのですが、総合的に見て「もう紙の書籍は電子書籍に全くかなわない」と思っていました。
(「紙の質感がいいんだよ」とかは論外ねm(_ _)m。私も10年位前はそんなことを言ってましたが、それはスマホが出てきたときに「ガラケーのほうが全然いいわ」とか言っていた人たちと同じ。今ガラケーなんて使ってる人はほぼ絶滅しました。そういうこと)
ということで紙の書籍と電子書籍の勝負は、完全に電子書籍に分があるように思われたのですが、最近紙の書籍を読んでいてあることに気づきました。
感覚的なものですが「すごく落ち着いて読める」のです。
普段電子書籍ばっかり読んでいて久しぶりに紙の書籍を読んでみたら、何故かわかりませんがすごく心が落ち着いているのがわかるわけです。
この感覚って何なんだろうと。「紙のアナログ感が落ち着く」みたいな話とも違うなと。しかもこの感覚、どこかで感じたことあるなと。
自分のその紙の本を読んでいるときの「落ち着きの正体」は一体何なのか。
しばらく考えていたのですが、その正体がようやくわかりました。
それは何かといいますと、
「紙の書籍は、脱線することができない」
と言うことでした。
紙の書籍を読むときの「落ち着いた感覚」の正体は、紙のアナログ感とかではなく、
この「(他の書籍に)脱線することができない」という、紙の書籍の特徴でした。間違いないと思います。
電子書籍を読むときは、2〜3回画面をタップするだけで、簡単に別の書籍を見ることができます。
スマホで読む場合は、別の書籍どころか、簡単にYouTubeやメールやSNSやネットニュースなども見ることができるわけです。その移動時間は5秒以内だと思います(笑)
ところが紙の書籍だと、目の前にその本一冊があるだけなので、スマホや電子書籍リーダーのように簡単に切り替えることはできません。
結果的に目の前にあるその紙の書籍1冊に集中せざるをえなくなります
この「物理的に脱線できず、目の前のものに集中せざるを得ない」と言う環境は、心理的には「落ち着き」を感じさせるのです。
そしてこの感覚をどこか別の所でも感じたことがあったなと思ったのは、私がこよなく愛する文章執筆の専用機器「ポメラ」を使っているときの感覚でした。
(ポメラとはミニパソコンみたいな形の小さな画面とキーボードが付いている文房具で、ネットにもメールにも全くつながらない仕様により、文章執筆が非常にはかどる人気の機器)
「スマホでの電子書籍の読書」に対する「紙の書籍の読書」の感覚は、「パソコンでの文章執筆」に対する「ポメラでの文章執筆」の感覚と、非常に似ているのです。
「紙の書籍の読書」と「ポメラでの執筆」の共通点は
「物理的に脱線することができない」
と言う部分であり、その「不便さ」こそが、逆説的に集中力を生み出す源になっている、という感じ。
というわけで、紙の書籍はもう電子書籍に全く太刀打ちできないのではないかと思われましたが、
「その1冊にすこぶる集中できる」
と言う点において、紙の書籍の方が圧倒的に上だというのが私の実感です。
特にこの紙の書籍のメリットは、受験生のようにその1冊の参考書に集中しなければならない状況の人には、より有効度が高まると思います。
これは案外見落としがちなポイントではないかと思いますので、
電子書籍で知識をインプットしようとしていて、何となく落ち着かずに違和感を感じている人は、
「脱線できない不便さが、逆に集中力を生み出す紙の書籍」
を検討してみて下さい。
(今回の私の見解に同じような実感を持たれている方、何か経験談をお持ちの方はよかったら教えてください。このメルマガに返信すれば届きますので)
それではまた。