こんにちは、中西です。
最近、忙しい毎日を過ごす中で、運動をする時間が取れないと感じている方も多いのではないでしょうか。
運動の時間を確保して体調を整えることで、集中力も生産性もアップしますが、
WHOの推奨する週150分と言うのは、忙しくてなかなか難しい人も多いと思います。
しかし、わずか20秒の全力運動を2回繰り返すだけで、驚くべき健康効果が得られるとしたらどうでしょう。
さすがに40秒の時間が確保できない人はいないはずです笑
今回はそんな画期的な研究についてご紹介します。
この研究は、早稲田大学と国立スポーツ科学センターの共同研究で、
2024年7月に学術誌「Medicine & Science in Sports & Exercise」で発表された内容です。
14人の健康な男性を対象に、短時間で運動効果を最大化する方法が詳しく調査されました。
トレーニング効果をもたらす「最小量」の解明の研究ともいえます。
まず結論から言いますと、
【 20秒間全力で行う短い運動を2回繰り返すと、酸素の利用効率がより高まり、筋肉への効果が最大化する 】
ということが、この研究で判明しました。
※参考「わずか40秒の運動で身体に起こる劇的変化
~ 強度の工夫で短時間でも大きな運動効果 ~」早稲田大学
https://www.waseda.jp/inst/research/news/77216
研究では、自転車エルゴメーター(サイクリングマシン・エアロバイクのような運動器具)を使い、
次の2つの方法が比較されました。
(スプリント:この場合は全力でペダルをこぐこと)
①10秒間の全力スプリントを4回行い、各スプリント間に80秒休憩をとる方法(SIE10)
②20秒間の全力スプリントを2回行い、各スプリント間に160秒休憩をとる方法(SIE20)
どちらも合計運動時間は40秒ですが、それぞれの結果には大きな違いがありました。
SIE20の方法では、太ももの筋肉がより多くの酸素を利用し、効率よく運動効果を得られることが確認されました。
しかも、中程度の有酸素運動30分と同等か、それ以上の最大酸素摂取量を向上させることが明らかになったのです。
(最大酸素摂取量とは、1分あたりの酸素摂取量の最大値で、「全身持久力」の指標。特に持久系アスリートにおいては、高い値が観察される)
一方、SIE10では、2回目以降のスプリントで酸素の消費量が頭打ちになることがわかりました。
つまり、「より少ない回数で集中して行う運動」のほうが、効果的に体を鍛えることができたのです。
この研究は、忙しい日常の中で運動時間を確保するのが難しい人にとって、大きな希望となりそうですね。
例えば、自宅で簡単にできるエクササイズとして、20秒間その場で全力でジャンプしたり、
サイクリングマシンでペダルを全力で漕ぐといった運動を2セット行うだけで十分な効果が期待できるわけです。
20秒×2セットなので、部屋で直立したまま、全力ジョギングでもいいと思います。
もちろん室内でなくても外を散歩中や帰宅途中などに、全力で20秒×2セット走るだけでも良いかと思います。
非常に短時間なので、いつでもどこでも気軽にできるのがいいですね。
私も以前、階段を思いっきり駆け上がる短い運動を試したことがあります。
そのとき、たった数十秒の運動でも、心拍数が上がり、全身が温まったのを実感しました。
ふだん私はゆるい有酸素運動を長時間することが多いのですが、その理由の1つは、短時間でも負荷が強くかかる運動が苦手だからです(-。-;
ただ、さすがに20秒やって160秒休んで、また20秒やるだけなら、私でもできそうです笑
コーチングプログラムのメンバーさんでHIIT(負荷のきつい運動)をやっている人も複数おられますが、あれは大変ですからね。
一方で、今回の研究の内容は
20秒間×2セット(間で160秒休憩)
の時間だけで
「全力で体を動かす」
という習慣を取り入れることになるので、健康維持がもっと手軽なものになるかもしれません。
これぐらい超短時間なら私でも毎日できそうですし、運動を全然しない父(70代)にも勧めてみようと思います。
ちなみに、室内でペダルをこげるサイクリングマシンというか、エアロバイクのような運動器具はアマゾンで普通にたくさん売っています。
意外と安い値段から売っていますので、興味のある人はぜひ調べてみてください。
私も少し特殊なものを持っていて最近は毎日ゆるく乗っていましたが、しばらく20秒全力も追加で試してみます。
さすがにどんなに忙しくても20秒×2セットなら誰でも時間はあるはずですから、個人的にはなかなか良い研究結果だったと思います。
忙しくて運動する時間が無い方は参考にしてみてください。