- 2021-12-13
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こんにちは、中西です。
ここ2回は「幸せ論」的な話をお届けしました。
ポイントだけ復習すると、
「幸せな状態だと生産性が3割アップ、創造性は3倍アップする」
「75年にわたるハーバード大学の研究で、『温かい人間関係』を構築できている人が最も幸せだった」
…と言う話でした。
今回はこの続き。せっかく普段あまりやらない「幸せ論」をテーマにしているので、
今回はこの流れで「結婚」に関する話を。
「結婚における幸福度」
とはどういうものなのでしょうか。
これも研究でほぼ判明していまして、結論から言うと、結婚における幸福度において
「パートナーとの『性格の一致』は関係ない」
と言うことが分かっています。
これは結構意外な結果ではないでしょうか。
オーストラリアで3618組、アメリカで4815組の夫婦を対象に、夫婦間でどれだけ性格が似通っているかを調査した研究があります。
どちらの調査でも、「性格が似ていること」を結婚相手の条件にあげているのですが、実際の結婚相手と性格が似通っている事はほとんどないことがわかりました。
「性格が似ていること」と、「夫婦の幸福度」はあまり関係がないようです。
別のドイツの調査でも、心理学者ハンス・アイゼンクらが566組の夫婦を対象に調べたところ、「性格が似ていると幸福度が高い」と言う結果にはなりませんでした。
個人的にはこの結果は割と納得いくもので、自分の経験でも、周囲の夫婦を見ても、
「性格の一致」と夫婦の幸福度が相関しない
と言うのは、なんとなくわかりますね笑
これは性格が一致しない方が良いと言うことではなく、性格が一致しても、一致していなくても、夫婦の幸福度には関係しないと言うことです。
確かに離婚の原因としてよく聞く話に「性格の不一致」があげられる事も少なくありませんし、
実際裁判所の司法統計によると、離婚原因の1位は「性格の不一致」となっています。
実はこれは表面的な回答になっている可能性が高く、この「性格の不一致」と言う回答の裏に隠れている本当の理由が存在します。
その離婚の最大要因となる本当の理由とは、
「価値観の不一致」
です。
夫婦間で「性格の不一致」は実のところ乗り越えられるのですが、「価値観の不一致」は致命的になる可能性が高いのです。
これについても研究で明らかになっていて、イギリスのロンドン大学ゴールドスミス校の研究で、結婚生活における夫婦間の「性格」の一致は満足度に影響はなく、
「価値観」と「態度」
が似ている夫婦ほど、結婚生活の満足度が高くなり、2人の関係がうまくいく傾向がある
ことが判明しています。
価値観と言うのは、例えばお金の使い方や、子供の育て方や、家族のあり方みたいな考え方の部分ですね。
この価値観の部分が一致していないと、結婚生活の満足度が低くなる傾向があるのです。
一方で性格が片方が暗くて、片方が明るいとか、片方が心配性で神経質、片方が大雑把とか、
そういった「性格の不一致」は、一般的に思われているほど結婚生活においては重要ではないと言うことになります。
一致していても、不一致でも、どっちでもいいと言うことですね。
それよりも「価値観の一致」の方が圧倒的に結婚生活の満足度を高める上で重要になると。
そうであれば、この価値観については「結婚前に事前にしっかりすり合わせをしておく必要がある」と言うことになりそうです。
余談ですが、以前女優の石原さとみさんと付き合っていた前田裕二氏社長が、結婚秒読みのところまで行っていたのに、
結婚前にお互いの価値観をすり合わせてみたところ、実は全然違う価値観を持っていたことがわかり2人は別れた、と言うことがありました。
ビッグカップルが別れたのは世間的には残念な結末に一見みえましたが、
最も大事なところを結婚直前にしっかりすり合わせた上で「価値観の不一致」が発覚し、別れる決断をした形なので、むしろ賢い判断であり、
そのまま結婚するよりも明らかに良かっただろうと個人的には思います。
と言うわけで、人生の幸福度に大きな影響を与える結婚生活においては、
【「性格の一致」よりも「価値観の一致」が重要 】
と言うことが言えますので、
今後結婚をして幸せになりたい独身の皆様は、ぜひ参考にされるとよろしいかと思います。
それではまた。
※参考『99.9%は幸せの素人』星 渉, 前野 隆司著