- 2021-6-24
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こんにちは、中西です。
ジャーナリスト・評論家の立花隆さんが死去されました。去年80歳。
30代以降の年齢で立花さんを知らない人はほとんどいないと思いますが、20代以下の人は知らない人が多いんじゃないかと思い、
若いYouTuberさんでこのニュースを取り上げている人がいるか調べてみました。
結果はなんと0人!
このニュースを取り上げているのは大手メディアとニュースチャンネルのみで、個人で取り上げている20代30代40代のYouTuberはおらず、
おじさんが数人取り上げてましたが、視聴回数が1とか12とか(つД`)すごいことになっていました。
立花さんはまさに「知の巨人」と言える人で、代表的な有名な研究としては田中角栄を退陣に追い込んだ「田中角栄研究」があります。
それ以外にも多数の書籍を出されており、学生時代は私も立花さんの本をよく読んでいました。
大学1年の時に最初に手に取ったのは、彼の著書で非常に有名な「宇宙からの帰還」と言う本で、
世界の宇宙飛行士たちが、宇宙に行って帰ってきてから、人生観を大きく全く変えてしまった現象についてレポートした本でした。
具体的には宗教に入るようになったり、神を信仰するようになったり、そういう宇宙飛行士たちが非常に多かったのです。
まぁ真っ暗闇の宇宙に、球体の青い地球がボーンと浮いていて、
そこで我々人類文明が生きていると言うのを「直接自分の目で」見てしまったら、直感的に神の存在を否定することができなくなるのでしょう。
教科書に載っているような地球の写真を見ても何も感じませんが、あれを「生で」自分の目で見てしまったらやばいんだ思います笑
他にも立花さんの脳関連の書籍も複数読みましたし、個人的に面白かったのが「20歳の頃」という東大の立花ゼミがまとめたインタビュー集で、
世の中で活躍する社会人が20歳の頃にどういうことを考え、どういうことをしていたかをまとめた本でした。
立花さんは出版した素晴らしい本も多いですが、本の蔵書もとんでもなくて、
有名な猫のデザインになっている猫ビルというのがあって、そのビルの中に何万冊もの自分の蔵書を保管されていました。
追悼に変えて、「読書のもう一つのメリット」についてお話しようと思います。
一昨日、読者のメリットとして次のような話をしました。
「資本主義社会は業界・業種に関係なく『みんなと同じ』では貧困になるしかない構造になっている。
差別化を図る方法はいくつかあるが、その中でも最も本質的で効果の高い方法が読書。
スマホ時代で誰もが切り取られた情報ばかりを集めているだけの状況なので、
スマホの情報収集とは対極にある『1つのテーマについて突っ込んで考え、深掘りした知識を学んでいく』と言う読書のスタイルを積み重ねることで、
その他大勢の人とは全く違う人材になれる可能性が非常に高まる」
…と言う話でした。
実は読書のメリット、といいますか本と言う媒体のメリットがもう一つありまして、それは、
「情報の質はネットのメディアやテレビとは比較にならないほど高いのに、その情報にアクセスしている人間が数千人単位しかいない」
…と言うことです。
本と言うのは基本的に非常に入念な下調べやチェックが入って制作されています。出版社がそういう校閲もしています。
とんでもない労力とお金を投入し、出版社と著者の信用をかけて制作されているわけです。
ネットのメディアや個人ブログにも良質なものは多いですが、媒体としての平均値で見たときに、本と言う媒体の情報の信用性は圧倒的に高いといえます。
そんな情報の質が平均的に圧倒的に高い媒体にもかかわらず、その良質な本がどれぐらいの人数に渡っているかと言うと、
1万部も売れればベストセラー、せいぜい数千人程度しか世の中で手に取った人はいないのです。
一方で、YouTubeを見てもわかりますが、
YouTubeは再生回数が数万回は当たり前、数十万再生、数百万再生の動画も毎日数え切れないほど出ています。
つまり本と言うのは内容がどのメディアと比較しても圧倒的に品質が高いにもかかわらず、
その情報自体にアクセスしている人が他のメディアと比較しても圧倒的に少ないため、
「本を読み続ける習慣」
を持っているだけで、必然的に・自動的に「みんなと違う人材」になっていくわけです。
(ちなみに「テレビばかり見ている人」が貧困層になることがデータで明らかになっているのも、同じ理由。
日本中の誰もが見ているコンテンツばかり見ていたらそりゃ貧困になります)
この辺のことをよくわかっているYouTuberさんの中には、本の内容を紹介(要約)することで差別化を図っていたりします。(オリラジ中田さんや、本の要約チャンネル系など)
逆に言うとベストセラーの本や他のYouTuberが取り上げている本を自分も取り上げているようなYouTubeチャンネルは、個人的には全くセンスがないように思います。あるいは本当は本に興味がないのでしょう。
と言うわけで、この資本主義社会では
「みんなと同じ」「その他大勢」
の人材である限り、業界・業種に関係なく、会社員・起業家・芸能人も関係なく、決して豊かになることができない仕組みになっていますので、
本質的に他の人とは違う価値の高い人材になりたいなら、
「品質が圧倒的に高いのに、その情報にアクセスしている人が非常に少ない。しかも価格は超安い!」
と言う、最初からコンテンツ自体が大きく差別化されている性質を持つ「本」を読む習慣を続けるだけで、
どの分野に行っても成功しやすい(そこまで行かなくても豊かになれる)人材になっていきます。
単純に思想・教養・人生観・死生観・宗教観・人間観・歴史観・哲学も何もない薄っぺらい人間にならないためにも重要ですが、
この資本主義社会で「みんなと同じ」にならないで、本質的に差別化された人材になり、その結果として豊かさを享受するためにも、
ぜひ「読書の習慣」は持っておいた方が圧倒的に人生得しますね。
立花隆さんのご冥福をお祈りします。
それではまた。
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