- 2015-6-18
- おすすめ記事, 受験を突破する食事法
こんにちは、中西です。
なんともすごい話ですが、
俳優の榎木孝明さん(59)が
5月20日から30日間も
「不食」
(水以外何も飲食しない生活)
にチャレンジされていたようで、
その30日間が本日(6/18)終了する
というニュースが話題になってましたね。
個人的に榎木さんのインタビューで
興味深かったのが、不食の間に
「体に起こった変化」
の話です。
もともとインドなどへ一人旅に行くのが
好きだったそうで、
その際に飲まず食わずで帰国したら、
いつも体調が良かったことに注目して、
不食に興味を持ったとか。
あ、一応先に言っておきますと、
今回の話は「不食のすすめ」では
ありませんので念のため。
いくつか非常に参考になる部分があるので、
これを機会に食生活というものを
改めて考えるきっかけにしてもらえれば
という趣旨。
話を戻しますと、
今回の不食の30日間で、
榎木さんの体には
こんな変化が起こったようです。
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<榎木孝明さんの不食中の体の変化>
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▼不思議なことに一度も空腹感が無い。
心地良い満腹感に満たされているような感覚。
▼集中力がアップした
▼本を読むスピードが格段に早くなった
▼睡眠が深くなり、4時間眠ればすっきり
▼腰痛が消えた
▼眠っていた自浄作用が一斉に目覚めた感覚。
▼運動時も自然と腹式呼吸になった
▼スタミナが増した
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・・・こんな感じだったようです。いや~すごい!
食べないことで元気が無くなるどころか、
スーパーサイヤ人みたいに
パワーアップしてますね(゚д゚;)
個人的に共感できるのは、
「4時間眠ればすっきり」
というところです。
ちょうど数日前に、私は
「16時に昼・夜兼用の食事」
をすることがあったのですが、
その日の夜はいつもより3時間近くも
短眠になって驚きました。
目覚めもすんごくすっきりなのですヾ(´▽`)ノ
16時に食事をして
それ以降何も食べなかったので、
就寝する頃には体内で
ほとんど消化活動を終えていて、
内臓に何も負担がかかっていない
状態だったからでしょう。
結果、就寝時は胃はからっぽで、
内臓も疲れていなかったので、
睡眠がいつもより短くてすんだ
と考えてほぼ間違いないと思います。
なので
「夕食を早めにとる(or軽めにとる)」
というのは、単にダイエットに
いいというだけでなく、
睡眠の質も向上させてくれるといえますね。
ただ、榎木さんの話で、
どうもよくわからないのがこの部分。
▼集中力がアップした
▼本を読むスピードが格段に早くなった
・・・これ、なぜなのかよくわかりません(笑)
たしかに人間は空腹になると
記憶力・集中力がアップする
ことが分かっています。
しかしそれはあくまで
通常生活における「空腹」レベルの話。
30日間もの不食をするとなると、
脳はどこかからエネルギーを
とる必要があります。
不食をして短眠になるのはわかりますが、
なぜ脳のエネルギーを使う
「集中力アップ」や「本を読むスピード」
までが長期間の不食でもアップするのか?
脳を働かせるには、脳の唯一の
エネルギー源であるグルコース(ブドウ糖)
が必要ですが、
それを一体どこから摂取しているのか?
この点だけが不明というか
なぜそうなるのかわからないのです。
先日もお話しましたが、
おなかが極端に空くと頭が働かなくなったり、
逆にチョコをぱくっと食べるだけで
脳が活性化するのは、ようするに
【 グルコースが脳のエネルギー源 】
だからです。
「少食」ならわかりますが
長期間の「不食」をしているのに、
どうして脳がいつも以上に働くのか?
この点だけ説明がつきません。
「本を読む」なんて相当脳を使いますからね。
まして榎木さんは
「本を読むスピードが格段に早くなった」
と言っています。“格段に”て(゚o゚;)
えっと、正直私の現在の知見では、
この謎は解明できません<(_ _)>
読者さんでこの分野に詳しい方がいたら
教えていただきたいです(仮説でもいいです)。
無理矢理私の知ってる限りで仮説を立てるなら、
空腹になると細胞を若返らせる
サーチュイン遺伝子がオンになりますが、
脳においてもそれが作用して脳が活性化する、
ということなのか。
あるいは空腹状態では免疫力がアップしますが、
それと関係している可能性も否定できない気が。
それとも体内のどこかで「いざというときのために」
グルコースが貯蓄されていて、
その緊急避難用のエネルギーを使っているとか。
(だとしたら危険な状態かもしれませんが)
うーん、謎だらけ。
その意味で、
20年近くも青汁1杯だけで生きている
森美智代さんという女性の方がいるのですが、
まだそれならエネルギー源を一応
外からとっているので理解できるのです。
どっちにしろ私には無理ですが(笑)
※【追記】あとでわかりましたが
榎木さんは1日1個、あめ玉を食べておられたようです。
それが脳のエネルギー源になっていた可能性がありますね。
※【追記2】読者さんから以下の情報をいただきました。
「糖新生といいますが、グルコースは体内で必要分合成できます。
血糖値を保つために糖質,脂肪,筋肉の順番で分解されるので、
飢餓状態でも骨と皮になるまで生きることができます。
三大栄養素のすべてがグルコースに変換可能なので、
それを根拠に糖質制限食などが成り立つわけですね。」
⇒なるほど。私(中西)は糖新生というのは「新たに体外から取り入れた」
糖質以外のものをグルコースに変換できる仕組み、と
理解していたのですが、それだけではなくて
もともと体内にある脂肪や筋肉までグルコースに変換できるわけですね。
であれば不食でも脳が働くのは納得できました。
そう考えると人間の体というのは、もっとも重要な脳のエネルギー源だけは
あらゆる方法を尽くして最後の最後まで枯渇させないように出来ている、
ということになります。うーん、非常に面白いです。
大変勉強になりました。Hさん情報提供ありがとうございました<(_ _)>
冒頭で書いたとおり、
私は少食はいいと思いますが、
不食はおすすめしません。
が、たまに数日の断食をするのは
体にいいことが多いですし
(つい先日もOCPメンバーさんで1週間の断食記録を
報告しているすごい方がいてメンバー内で話題になってました。
肌も一気に若返るもようヽ(´▽`)ノ)、
不食した人に起こる体の変化は、
不食しない人にもとても参考になる話が多いです。
このテーマは個人的に興味がつきない話なので、
ほかにももう少し解説したかったのですが、
長くなるので今回はこのへんで。
「たいていの人は、剣によるよりも、
飲み過ぎ、食い過ぎによって殺される」
オスラー
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